ふっこう割

笛吹市の宿泊料金割引事業を紹介。「Go to キャンペーン」前の旅行需要喚起政策

2020年6月16日に山梨県笛吹市が新型コロナウイルスで影響を受けた

観光需要喚起のための宿泊料金割引事業を行うことを発表した。

非常に早い自治体の対応だったので、紹介したい。

山梨県笛吹市の宿泊料金割引事業(2020年6月16日から)

山梨県笛吹市で6月という全国の自治体でも特に早いタイミングで

新型コロナウイルスによる影響の対策としての「宿泊料金割引事業」を

開始した旨、ホームページに掲載された。

https://www.city.fuefuki.yamanashi.jp/kanko/sangyo/kanko/syukuhakuwaribiki.html

ホームページによると「じゃらん」か「楽天トラベル」から予約ができる。

クーポンの利用期間は6月19日から9月30日まで。

6月19日は、県外への旅行が解禁される日、プロ野球が開幕する日でもある。

このタイミングですぐに使えるようその3日前の6月16日に宿泊割引事業を発表した。

割引料金は最大50%で、細かくは宿泊料金によるが、少なくとも30%程度の

割引にはなりそうだ。

じゃらんのホームページを見た6月17日の夕方には複数のクーポンがすでに

上限枚数に達して配布を終了していた。1日足らずで上限に達したことになる。

クーポンの数は全体で1万名分くらいだろうか。(正確な数は把握できないが。)

1名平均1万円だとすると、1万名×1万円で1億円程度の規模の割引事業となる。

(笛吹市の会議議事録等を調べれば正確な額がわかりそうですが、あくまで予想だけ。)

「Go to キャンペーン」ではない。笛吹市が急いで宿泊割引をした理由

「Go to キャンペーン」ってもう始まったの?

と思ったかもしれないが、「Go to キャンペーン」による割引ではない。

「Go to キャンペーン」は6月時点でまだ予算の配分が決まっていないからだ。

では、笛吹市の割引は何かというとおそらく、市の予算だ。

山梨県笛吹市は温泉とフルーツ狩りが盛んな市。6月から7月はぶどう狩りや桃狩りを

して、温泉に宿泊するという旅行者が多い。関東から1泊するのにもちょうどいい距離。

夏にかけて観光のピークを迎えるはずが、コロナウイルスの流行で観光客が一気に減って

しまい、観光客がピークになるはずの時期にも旅行者は戻りそうもない。

ホテルも農園もピークの時期に売り上げが上がらなくなるのは大問題で、

市の税収にも問題がある。多くの観光産業事業者を抱える笛吹市は

「Go to キャンペーン」に先立って、市で観光支援の予算を組んだのだろう。

ちなみに楽天トラベルのホームページでは「ふるさと割」のページでこの割引事業が

紹介されている。事業の名前は実際はなんでもいいのだ、お客さんが増えれば。

「Go to キャンペーン」で別の割引の期待も!

2020年6月19日に「県外への観光をしてもよい」という基準に変わると

政府は説明している。6月前半の時点では県をまたぐ不要不急の外出は自粛する

よう要請が出ている状態だ。

すでに、県や市レベルの観光補助金は出されているが、多くは県民限定のものだ。

県をまたぐ旅行はせずに、「県内の魅力を再発見」という切り口で

県民に来てもらうというプランが多い。

しかし、山梨県笛吹市は早い段階から「楽天トラベル」や「じゃらん」と打ち合わせを

して、他の自治体より早く県外の人も対象にした割引券の発行を行った。

すでに、配布を終了したクーポンがあることを見るとこの事業は「成功」したと

言えるだろう。観光事業に関して熱を持った優秀な職員がいるのだろう。

また、全国的な「Go to キャンペーン」はこれから始まる予定だ。

夏のピークの時期をすぎた後も、紅葉を楽しめる時期に「Go to キャンペーン」の

対象とできるかもしれない。名湯と呼ばれる宿も多く、半額に近い料金で宿泊できると

なれば、宿泊希望者は増え続けるだろう。

笛吹市の観光への今後の取り組みにも注目していきたい。